アルツハイマー型認知症と歯の数の関係

近年、ご存知の通り高齢社会における

日本の平均寿命はどんどん伸びてきています。

平均寿命:男性81歳、女性87歳

体の健康寿命:男性:72歳、女性75歳

 

お口にも健康寿命というのがあるのをご存知ですか?

なんでも噛める寿命「健口寿命」といいます。

健口寿命が長いと健康寿命が伸びるので、

生涯で介護が必要な期間を短くしようという

8020運動(80歳で20本の自分の歯を残す運動)を我が国は実施しています。

ちなみに1981年は10%以下の達成率だったのに対し、

最近では60%ほどの達成率になっています。

 

 

今回、日本歯科総合研究機構で「歯数とアルツハイマー型認知症との関連」という

興味深い論文が発表されました。

高齢者が多くなるに従って、認知症の発症率が高くなっています。

歯数が少ない者、欠損歯数が多い者ほどアルツハイマー型認知症のリスクが高いことがこの論文で明らかとなりました。

論文から引用した図を見ると

歯が10本以下の人は20本以上ある人に比べて1.3倍のリスクであることがわかります。

認知症になるとどうしても健康寿命が短くなり、

介護を要する期間が長くなってしまうので

少しでもリスクを下げるためにお口の健口寿命を伸ばしていく必要がありそうです。