寒いせいか、血圧を計らせていただくと
いつもより少し高い患者さんが多くなってきました。
歯科治療において、血圧の管理はとても大切なこととされています。
日本では20歳以上の2人に1人が高血圧だと言われており
実際に来院される大人の方で高血圧の方はかなりの割合でいらっしゃいます。
では歯科治療の際にどんな事が血圧の注意点につながるのでしょうか?
ざっくりご紹介したいと思います。
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歯科治療という特殊な状況では、
高血圧症自体を問題としているのではなく
そこからさまざまな病気を引き起こしてしまう可能性が高いことにあります。
以下に挙げることは、特に注意が必要です。
1、麻酔薬で血圧が上がりやすい
通常歯科治療で使う局所麻酔には
麻酔の効き目を良くする目的でアドレナリンという薬剤が含まれいます。
これは血管を収縮させ麻酔の効いている時間を長くする一方で、
心臓に作用して血圧を高める効果があります。
2,外科処置で血圧上昇、出血が止まりにくくなる
抜歯やインプラントなど外科処置は、
大きなストレス下で血圧が上昇し、
出血が止まりにくくなるリスクがあります。
3、不安や恐怖、緊張で血圧が上がりやすい
高血圧の患者さんは動脈硬化によって血管の柔軟性が失われる為、
不安や緊張が起こりやすい歯科医院では血圧が変動しやすい状況になっています。
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この様に高血圧症と診断された方は、
実は歯科治療を行う場合も配慮が必要です。
歯科医師は、その情報を持っておく事で
リスクが伴う処置の場合に適切な対策を行い、
最大限に注意をはらって安全に治療を進めていく事が出来ます。
高血圧症だけでなく持病がある方は、
必ず問診時にその旨を歯科医師に伝えましょう。

