今年はインフルエンザの流行が早いようですね。
コロナワクチンに加え、インフルエンザのワクチンも打ったりと
大忙しです。
皆さんは、逆流性食道炎という病気をご存知ですか?
逆流性食道炎と歯科は密接に関係しているのです。
今回は、少しそのお話を書きたいと思います。
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逆流性食道炎とは
胃の中の酸が食道へ逆流する事により、
胸やけや呑酸(どんさん):酸っぱい液体が上がってくる感じ
など不快な自覚症状を感じたり、
食道の粘膜がただれたりする病気です。
そして、、、
この病気は歯にも大きく影響を及ぼす可能性があります。
1、酸蝕症
逆流した胃酸が口腔内に到達すると、歯のエナメル質が酸によって浸食されることがあります。これにより歯がもろくなり、知覚過敏やむし歯のリスクが高まります。
2、歯ぎしり
逆流性食道炎の患者は無意識のうちに歯ぎしりをする事があります。
これは逆流した胃酸による不快感を和らげる為の反応と考えられています。
歯ぎしりは歯に大きな負担をかけ、
歯の摩耗や顎関節症を引き起こすリスクとなります。
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対策と治療
胸やけ、呑酸などの症状がある方は消化器内科を受診しましょう。
ご自身では食事内容や生活習慣の見直しをし、ストレスを軽減する事で
予防に繋がります。
歯科における対応
・胃酸などで歯が脱灰した状態で歯磨きするとエナメル質が補修困難なまで傷つく事があります。お茶、お水を飲む、うがいをするなど酸性度を薄めましょう。
・フッ化物を応用して、エナメル質を修復強化させましょう。歯科医院でのフッ素塗布と、ご自宅でもフッ素濃が高く含有されている歯磨き粉の使用もおすすめです。
・歯ぎしりの原因は詳細には解明されていません。夜間マウスピースを装着する事で歯ぎしりの軽減を図りますが、逆流性食道炎が有力な原因と考えられる場合は内科的な治療が最も必要と考えられます。
いかがでしたか?
特に、定期検診などで歯の内側が溶けている所見などが認められた場合は
逆流性食道炎の影響が考えられます。
もしかしたら・・・と思われた方は
内科的な診断、治療をおすすめすると
同時にお口の中の状態も確認しましょう。

